2017年2月21日火曜日

梅茶翁物語が始まりました

ようこそ、梅茶翁の部屋へ。

ひょんな流れから、梅林とのご縁をいただき「梅茶翁」が宿り始めました。
産声をあげるのを今か今かと愛おしみつつも
いただいたご縁から、不思議と考える暇を もたせぬ様な勢いある運びで、
気が付けば、梅についての様々な情報や、繋がりがありました。


昨年の春前に、東京から奥能登へお引越しをしました。
移住先で希望の場所へ移ったはものの、思う様に事が運ばず、
しょんぼりしていたところ、近くの集落のお爺さんお婆さんから
「うちらの梅林の草刈りを頼めないか?もう、来年からは出来ないと思う。」
といわれたので、その梅林へ行くと、、。

そこには、勢いよく生い茂った草に隠れる様に梅の木が、立っていました。
草刈りするのは初めてで、また、相当な面積の草刈りとなると、
1日では終われず、何日も通いました。

数日経ってから、草に埋もれていた梅の木達が、足元から姿を出し佇む様子は
なんとも神聖な姿に映りました。

ちょうど、青梅の収穫時期で、たわわに実った梅の実を、一粒づつ
収穫していきました。
ちょうど、この頃に奥能登で始めての、夏至祭を終えたばかりの友人達も
梅林へご案内し、皆で収穫をしました。
それでもまだまだ収穫が終わらないほど、鈴なりの実がなっていました。
申年の梅はまた、縁起がいいと言われるそうで、すっかりションボリしていたのも
忘れるほどに、梅仕事勤しみました。

仕込んだ梅を旅に持って出ては、風邪をひきそうな時には梅干しを5粒程食べると、
風邪も吹き飛んで行き、ひかずに旅を乗り越えることも幾度もありました。

また、梅の研究を半世紀近くされている通称「梅おばさん」のところへ
行くと、「どんな梅林なの?いつからある木なの⁉︎どんな人がどんな方法で栽培していたの⁉︎」と思ってもいなかった程の質問に、その時は曖昧で、こたえきれませんでした。
続けて梅おばさんは、「あなた、梅に見初められているのね、本気で梅に向き合うといいわ。そして、能の翁は、見たことあるの?機会があれば見るといいわ。梅にとっても関連ある世界だから。」と、それまで、厳しいくらいのトーンが、いっきに優しいトーンにかわりました。また、梅おばさんからは、貴重な、もう廃盤になっているだろう
梅おばさんが取材された時の梅図鑑記事をポンっと持たせてくださいました。
読み進めて行くと、梅のことをもっと知りたくなるばかり。
すっかり梅の世界へ入っていました。

冬入りしてから、はじめての剪定をし、今は雪の中に静かに春を待っている梅の木達です。

一本一本 に、昨年の御礼と、今年のご挨拶に
梅林で唄を届けさせていただきました。

今年、梅達にまた、たくさんの教えをいただき、ご縁あるみなさまと
未来の子供達へ繋がる何かを見守って行けたらとおもっています。

梅茶翁をどうぞ宜しくお願い致します。